ハルキスト・熊切氏のユーモアが光る “ノルウェイの森”再解釈

「beautiful people(ビューティフル ピープル)」2010年秋冬コレクションは村上春樹の小説「ノルウェイの森」から着想を得た作品たち。小説の中に見られる“冬になると良く着ていた上品なキャメルのコート”“見るからに高価そうなグレーのスーツ”—など、登場人物の会話や描写にある洋服のイメージを「beautiful people」流に解釈・表現したコーディネートが並んだ。

コレクションのオープニングには、シックなトーンの中に、パープルやレッド、イエローなどを配したプレップスタイル(上質の服をさり気なく着くずすスタイル)が登場。ただしそこは現在東京コレクションを牽引する彼らならではの解釈。日本の文化にきちんと根付いたプレップテイストが随所に見られる提案だ。

少し長めのウールコートやチェック×チェックのミックスなど、一見野暮になりそうな要素を、ぎりぎりのところで洗練へと導くスタイリングテクニックはさすが。

ボタンダウンシャツは短めの着丈でまとめたコーディネートを。スーツのセットアップのインナーには小花柄のブラウスを、といったカジュアルでマニッシュなアイテムも彼らの手にかかれば、飾り気のない(しかしどこかに品のある)アイテムとなり、見ている者達に小説の中の登場人物たちを思わせてくれる。

ショーの後半には今季の新しい挑戦だという“3Dアナグリフ”シリーズが登場。インビテーションに同封された赤×青の3Dメガネをかけると、プリントワンピースやTシャツから、立体的な花柄やメッセージが浮かびあがる仕掛けだ。しかし現在のハイテクなそれではなく、あくまでもアナログな3Dであるのが「beautiful people」ならでは。モデルたちもそのユーモラスな遊び心を、踊るような足取りでアピールする。

“上質なものを敢えて着崩す”という先シーズンからの提案は変わらず。そのための新しいテキスタイル表現の追求にも余念がない。ミリタリーとしての要素が強いモールスキンをシルク混で表現したというモッズコートや、トップ染め(糸の前段階で染める)のシルク×ウールを掛け合わせたタキシード素材のスーツがその代表的なアイテムだ。いずれの素材にも共通するのは“柔らかさと光沢”。

また、先シーズンより続く「男の子」にサイズ感を合わせた“ボーイズライン”が今回はさらに充実。トレンチコートやM-65ブルゾン、ムートン素材のダッフルなどのアウターもバリエーション豊富に出揃った。

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about
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beautiful people / ビューティフル ピープル
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私達の商品に袖を通してもらうことで、お客様に、新しい刺激による思考の転換、日常に新たな視点、新たな価値観を提案し、 社会生活を向上させる事が出来ればと考えています。「The clothes of the beautiful people, by beautiful people, and for the beautiful people ? 美しい人の美しい人による美しい人の為の服?」 私達は新しく良い物を作ることによってしか、社会に触れ合い、貢献できないと考えています。実際私達も、物を作ることによって 日々刺激を受けますし、それはとても楽しく自由な事です。デザインチームにも、beautiful peopleを用い、冒頭に引用しました 言葉の意味にあるようにファッションメーカー、ファッションを作る人でありたいと考えています。 私達が面白い、新しいと考えて作った商品を、お客様に楽しく新たな気分で着ていただけるというお客様と生産者の新しい関係性 を築きたいと考えています。